てきとうなさいと べぇたばん

半年以上金を投じてわかってきた、PHP Foundationの難しさ

TOP > てきとうにこらむ > ゲーム作りとプログラミング日記 > 半年以上金を投じてわかってきた、PHP Foundationの難しさ

PHP Fountationのロゴ

PHP Foundationにお金を投げてます

ぼくはフリーなのでPHP Foundationに個人で投げてますが、一応投げてます。ただ、その中で気になることとか、OSSってどういうものだっけ?っていうのが段々ズレが発生しているような気がしてきているので記事にまとめることにしました。

また、筆者であるてきめんは、度々エンパシーオブウクライナへ寄付をしているときがあります。ロシアのウクライナ侵攻は断じて許すことは出来ません。

Stand with Ukraineとオープンソース

オープンソースには、以下の特徴があります。

  • 特定人物・集団に対する差別の禁止 - たとえば「特定国家への輸出を禁ずるソフトウェア」はOSDに合致しない。
  • 使用分野 (Fields of Endeavor) に対する差別の禁止 - 例えば「兵器への利用を禁ずるソフトウェア」はOSDに合致しない。
  • ライセンスの権利配分(Distribution of License. ライセンスが再頒布者に認める権利は差別なく与えなければならない。)

このように、「仮に自分たちがオープンソースとして公開したものが戦争に使われる」などというケースだとしても、それへの制限をかけることはできません。また、特定集団への差別の禁止などがある以上、コミュニティの分断を許すわけにはいきません。Stand with Ukraineはほとんどの国際社会のコンセンサスにはなっているはずですが、その一方でロシアという驚異だとしても存在はしているのです。PHPコミュニティが一回、このことで揉めて、最後には「技術で会話してください、コミュニティを分断しようとしないでください」というInternalsのMLに流れてくるのを見ました。だからこそ中立というのは重要ではないかと思います。難しいですね。

PHP FoundationとStand with Ukraine

The PHP Foundation Update, March 2022の「PHP Foundation stands with Ukraine 🇺🇦」は正直まずいと思っています。なぜかと言えば、上述したとおりで、PHPを使っている人たちの中にはロシアや比較的仲が良いとされる中国・インドなどの国の人達も普通に使っているプログラミング言語です。なので、コミュニティの分断という観点では良くないんじゃないかなって思っています。

PHP Foundationが、このようなロシアや中国・インドの人たちを、Stand with Ukraineというスローガンを掲げた状態で、その国の考えに則って生きている人たちを巻き込むことができるでしょうか?ぼくにはそれが疑問に思います。ロシア人の中には「それはありえん」ということで批判している立場のエンジニアもいるとは聞いていますが、ロシアから脱出しようにも難しいどころか、戦場に送られてしまっているという現状ではこのスローガンは畳んだほうがいいように思います。

このままでは、PHP Foundationが西側の世界の論理によってPHPが動いていくのではないかという大きな疑問を感じています。PHP Foundationには西側の企業が多く貢献していますから、それをもとに採用されたフルタイムメンテナーは西側の論理で動くのではないかという心配をしています。

そもそもOSSにかかわるって?っていうところ

Nikita PopovさんをJetBrainsがずっと雇ってPHPを徹底的にフルタイムで強化させまくっていたという事実があるので、OSSをやるにもお金が必要なのは理解していますが、OSSにかかわる個人のモチベーションは、「いつもお世話になっているから」とか「貢献してみたい」なんていう小さなものだったりします。だからこそ手弁当でやってきている人たちが殆どなんですが、ここにお金が介在することがいいことなのか悪いことなのか、ちょっとわからなくなってきました。

そのあたりを様子見しながら見ていきたいなと思った次第です。