「寄生虫のふしぎ」という本を読んだ
「寄生虫のふしぎ」という本を読んだ
「寄生虫のふしぎ」という本を買ってきました。本屋で科学コーナーにいたら、なんか面白そうな本だなと思ったので。
寄生とはなにか
寄生されてる生物(宿主)の栄養などを奪っておきながら、毒などを代わりにくれてやるなど、宿主がひどい目にあうこと。
「パラサイトシングル」という単語があります。あれは働かない子供が親に寄生しているなんていう時に使うのですが、寄生の関係にある生物は別種でないと寄生とはいえないので厳密には正しくないです。
まぁ、寄生ってそんなに良いイメージではないですね。
生活史の解明
寄生虫の一生のことを生活史というらしいです。生活史を解明するために、自分から進んで感染する人もいるらしいです。当然、生物を解剖したりして寄生虫を探したりとかもあるんですが。
そうした自分を犠牲にしてでも生活史の解明を行った人々の物語は命がけだなとおもいました。
インドネシアから持ち帰った糞便の中に見つけた回虫卵を、幼虫包蔵卵というステージまで愛おしそうに育て、その内の数十個を少量の水と共にゼラチンカプセルに入れて飲み下しました。 (略) 彼が大事に育てた虫卵を、さらに2名の女性が自らの意思で飲みました。しかし、その二人には感染が成立しませんでした。二人とも大いに悔しがったのはいうまでもありません。 『寄生虫のふしぎ ―頭にも?意外に身近なパラサイト―』 pp.74
この文章だけ切り取ったらなんか凄まじいなとおもいました。しかし、ここまで読んでいるのならば、「2名の女性」がなぜ悔しがったのかが分かるはず。
ブタはしっかり焼きなさい
「牛は生焼けでも大丈夫だけど、豚はしっかり焼きなさい」
そういえば、子供の頃そんなことを言われたことがあった気がします。これも寄生虫が理由であると思われ、それがサナダムシです。具体的には図解もあるので、結構わかりやすく紹介されています。
サナダムシには「有鉤条虫」と「無鉤条虫」があり、そのうち豚には「有鉤条虫」があるわけです。ソレがいけないと。
生肉はほどほどに
その他にも、最近巷で話題の生レバーだったりとかもなぜいけないのかなどにもツッコミがありました。どちらにせよ、生肉はほどほどに。
まとめ
寄生虫ってなんだか気持ち悪いなぁくらいにしか思わなかったんですけど、寄生虫を研究する世界がこんなにも命がけなんですね。
寄生虫に限らず、どの分野でも極めるということこういうことなんだなとおもいました。