php-srcで一つ…事件？というか

とある日にPHP Internalsメーリングリストに投げられたメールが、非常に大変なこっちゃとなっているわけであります。 php-srcでほぼほぼ主要な開発を行ったり、色々な機能を提案し、それを取り込んだりするNikita PopovさんがLLVMに主軸を回すということだそうです。

これは大変なことだなと思います。この対策として、新たに開発者をパートタイムかフルタイムで雇えないかということでPHPの主要な企業でPHP Foundationを立ち上げたのです。

毎度GitHubのPull RequestやPHP Internalsのメーリングリストでよく見た名前が、ほとんど見られることがなくなるというのはそれほど大変なコッチャなわけです。

オレが思ってること

流石にphp-srcへプルリクエストを送ったことがないどころか、たった2件しかバグ報告してない人間からすると、そもそももうちょっといろいろな人が貢献すればいいのにとか思ったりしてたわけです。それが理由でPHPカンファレンス2021で発表したわけですね。

面接とかで「私のphp-srcへの貢献についてどう思いますか？（自由文章、10点）」という質問を企業にしても、10点満点の回答を得られることがまったくなく、むしろ「それは趣味だから仕事じゃないと意味がない」（OSSに貢献するって、こういう人にすら貢献するということなんだななんだか悲しい)とかいわれる始末で全く理解が得られないどころか傷つくことが多かったです。(だから企業に所属したくないというのが今の本音だけどそれここで言うべきじゃないがまあオレのサイトだしいいよね)

たしかに、こういう貢献が直接業務経験として活きないにせよ、全世界のPHPユーザーは、PHPを使って飯を食ってるのだから、もっとそれの処理系に関心を向けるべき(価値を云々とか、そもそもとしてphp-srcへ貢献することも必須なはずだが？とか思うことがある)だと元々思っていて、今回ようやく主要な開発者であるNikitaさんが抜けてしまうことによって色々動き出したわけなんですね。

個人的には、お金を集めてもすぐに貢献できる人々がポツポツと現れるかというとすごく難しいと思います。ぼくがうまく理解できてるのってphp-srcの中ではextensionの実装方法だったり、parser、lexerの部分だったりです。PHPのVMまでわかりきれていないです(ここは難しくて、貢献という意味ならextension を読み進めていけば、実際に役に立つ貢献ができてしまうわけなのでコアまで手を伸ばさなくてもよい気がするのですが、かと言ってコアの部分まで手を伸ばしたほうがいいかもなっていう部分でもあるのです)。10年くらいphp-srcを追いかけて、ようやくここまでたどり着いたというくらい非常に効率の悪い人間です。願わくば、ぼくのように地道に理解を進めていってようやくバグ報告2件できたというよりも、バグ報告なんてすらすらできてしまうし、何ならプルリクエストだしたりRFCで提案したりする優秀な人がたくさん出てきてほしいです。

Nikitaさんは、LLVMのほうに主軸を揃えるということですから、PHPよりも更に低いレイヤーの方にいくわけなんですね。PHP的な視点で見ればその恩恵を受けられることもあると思います（今はLinuxのGCCでコンパイルしても治ってるけど、macOSのLLVMでコンパイルしたらこうはならなかったという、PHPのレイヤーではどうにもならなかったといえばこれとか？: Linux上のPHPのstrcmpで🍣と🍺を引数にするとint(5888)になる） 、多分ご本人はもっと大きなビジョンを描いていると思うんですが、おそらくこれからもPHPユーザーは恩恵を受けることになると思います。

日頃思ってることも加えたらとりとめのない文章になっちゃったけども、これからもぼくはぼくのペースでphp-srcと向き合っていきたいです。みなさんはどうですか？バグ報告じゃなくてもドキュメント整備とか色々ありますし何かやってみませんか。

企業だったら、PHP Foundationに寄付するっていうのもありだよね、実際してる企業さんももうでてるしhttps://www.infiniteloop.co.jp/blog/2021/11/php-foundation/

追記: 個人でも寄付できるんで、ぼくも寄付しました、月間5ドルだけど… https://opencollective.com/phpfoundation

2021/11/29 17:59